婦人科一般

はじめに

男女の身体は性器や乳房など生殖に関わる身体の構造には大きな違いがあり女性特有の病気や症状も少なくありません。 内診や性に対する恥じらいから婦人科へ通院することに抵抗を感じ一人で悩まれる方も多いと思います。 
しかし、大切な自分の身体のことですから自分の身体に対する理解を深め診察や治療を受ける事は何も恥ずかしいことではありません。必要以上に恥ずかしがって対処が遅れ症状を悪化させることのないようにトラブルがあるなら専門医の診察を受け適切な処置を受けましょう。

こんな症状で悩んでいませんか?

【 生 理 】 ・色や匂いに異常がある。
・生理周期や生理量に異常がある。
・生理が全くない。
・痛みを伴う生理異常や不正出血がある。
【おりもの】 ・色や匂いに異常がある。
・量が多い。
【 性 器 】 ・性感染症(STD:Sexually Transmitted Disease、通称:性病 )の心配や疑いがある。
・通常時またはセックスの時に痛みがある。
・陰部が痒い、発疹や腫れがある。
【 その他 】 ・避妊相談(低容量ピルやIUD等コンドーム以外を使用した避妊法)
・人工妊娠中絶の相談
・各種婦人科検査を受けたい。

生理のトラブル

生理不順などの生理時のトラブルの多くは女性ホルモンの分泌異常に原因があると考えられ、 またその症状は程度の軽いものから重度のものまで様々です。
ホルモンとは、ある特定の 臓器(副腎、甲状腺、卵巣など)から血液中に分泌される科学物質で生命維持や新陳代謝、 発育などを促すと共に感情をコントロールする役割も担っています。ストレスや疲労などで ホルモン分泌量のバランスが崩れると 身体の生理的バランスを正常に保てなくなってしまいます。

当院では、ホルモンバランスを整えるために、低用量ピルを処方しています。

OC(低用量ピル)について 詳しくはこちら

【生理痛】

生理通毎月、生理がやってくるたびに「生理痛がつらくて・・・」とゆううつになる女性も多いのではないでしょうか。生理痛は、生理の期間に起こる下腹部、腰痛など骨盤を中心とした部位の痛みのことで、生理が始まった初日から2〜3日目にピークを迎えます。
お腹が張ったりズキズキ痛んだり、腰を重たく感じたりと、その症状は人によって様々。また、症状の重さにも個人差があり、普段の生活に支障をきたすほど症状が重い場合は月経困難症と言う病気かもしれません

●器質性月経困難症
体の臓器(子宮など)に病気があるために起こる月経困難症。
原因となる病気には子宮内膜症や子宮腺筋症、子宮筋腫 などがあります。
●機能性月経困難症
体の臓器に原因はなく、プロスタグランジンというホルモンの影響で起こる月経困難症。

2008年4月より子宮内膜症を伴う月経困難症の治療薬として認可され、2011年1月より機能性月経困難症の治療薬としても新たに認可された「ルナベル」という(保険適応)のお薬も取り扱っています。
このお薬は女性ホルモンの配合薬で、体内分泌をなだらかにし卵巣や子宮を休ませる働きをします。生理が軽くなり病巣の活動も低下しますので生理のつらい症状が和らぎます。
子宮内膜症を伴う月経困難症治療剤「ルナベル」
機能性月経困難症の治療薬の選択肢として、2010年11月より認可された「ヤーズ」という(保険適応)のお薬も取り扱っています。 機能性月経困難症治療薬「ヤーズ」配合錠
月経困難症とは、月経期間中に、月経に伴い起こる病的な症状のことを指します。下腹部痛、腰痛、腹部の膨満感、吐き気、頭痛、疲労・脱力感、食欲不振、いらいら、下痢、憂うつなどの症状がみられますが、このお薬は、その排卵抑制作用と子宮内膜増殖抑制作用によって、痛みのもととなるプロスタグランジン等が過剰に産生されることをおさえ、月経困難症の痛みなどの症状を緩和すると考えられています。

【生理不順の種類】

  • 過少月経
    生理量も少なく、2日以内で生理が終わってしまう場合を言います。10〜20代にかけての若い女性なら子宮が未熟なことや、卵巣機能が発達していないために卵胞ホルモンと黄体ホルモンの分泌が足りないことが原因とされています。
  • 頻発月経
    生理周期が24日以内を「頻発月経」といいます。初経を迎えて間もない10代と40代半ばからの更年期はホルモンの分泌が不安定になります。この時期に過度なストレスや環境の変化があると、生理周期が乱れる原因になります。
  • 過多月経
    生理が8日以上だらだら続くのを「過多月経」と言います。生理量が多いと貧血気味になり健康が心配されます。 子宮内膜症子宮筋腫などの疑いもあります。過多月経が3ヶ月以上も続くようなら婦人科へ受診しましょう。
  • 無月経
    妊娠でないのに生理が3ヶ月以上もこないことを「無月経」と呼びます。その原因は強いストレス(精神的トラブル)や過激なダイエット(身体的トラブル)と言われています。
    無月経になると排卵もしないので卵胞ホルモンの分泌も低下します。無月経を長時間放っておくと子宮が小さくなったり内膜も薄くなるので妊娠しにくくなります。生理がない人は楽だと思わずに婦人科を受診しましょう。

【月経前症候群(PMS)】

生理前になると、「イライラする」「気分が沈む」「具合が悪くなる」というような症状は、 女性の約80%の方が経験していると言われています。 このような症状を、月経前症候群(PMS) といいます。

生理痛PMSの症状は人によって様々で、「胸が張る」「下腹部痛」といった身体的なもの、 あるいは「怒りっぽくなる」「悲しくなる」というような精神的なものなど、例をあげればキリがありません。 症状の度合いも個人差が激しく、症状が現れても、それほど気にならない程度の人もいれば、 逆に日常生活でさえも困難になってしまう人もいます。


【多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)】

長い病名のため、英語で 「PCOS」 と略して呼ばれます。
生理不順の人の70%が、この病気ともいわれています。
当院でも、生理不順で診察に来られた方の大半は、この病気にかかっていることが多いです。

具体的にどういう病気かというと、男性ホルモンが過剰に分泌されるため、肥満・ニキビ・ヒゲ・体毛が濃くなる・胸が小さくなる、というような症状が見られます。 ホルモンバランスの乱れから、卵巣を包んでいる被膜が固くなるため、排卵しにくくなることがある。

排卵左の画像は、超音波で卵巣の中を写したもの。 排卵しにくくなり、卵胞(卵の入った袋)が卵巣に残ったままになり、普通よりたくさん見える。 この病気の原因は、まだきちんと解明されていません。しかも、無治療でいると、少しずつ進行する病気です。しかし、適切な治療をすれば症状の進行を抑制して改善させることが可能です。 治療には、おもに低用量ピルを服用して、男性ホルモンの過剰な分泌を抑制する。また排卵抑制により卵胞の減少をはかる。 卵巣癌と子宮体癌の発症を予防するため

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おりもの異常

子宮、膣、汗腺からの分泌物が混じりあった”粘性のある液体”がおりものです。

【正常なおりものと異常なおりもの】

正常なおりものの色は個人差はありますが、主に透明に近いか白っぽい色をしています。下着などについて乾くと薄黄色に変色します。 においは微かに甘酸っぱさがあることもあります。
正常なおりものとしてまず把握しておくべきことは、排卵時のおりものの大きな変化です。排卵時のおりものは、ツーっと糸を引くような粘性があり、量も多いのです。 他の時期とはまったく異なる状態ですので、自分でもその変化をつかみやすいもの。この大きな変化が無い場合には、卵巣が働いていない、つまり排卵が無いと判断できます。排卵時は少量の出血があることがあります。排卵時の出血である、と自分で判断できることによってはじめて「心配いらない」とわかるものですので、自分の生理周期による変化を知った上で、正常かどうか判断することが重要です。

おりものの変化 体の状態
水っぽくて白くサラサラしていて量が多い 胃腸が弱り、体がむくむ
透明感がなく、足腰がだるい 腎臓が弱っている
黄色でネバネバしていて臭いやかゆみがある 免疫力が弱っている
赤っぽく少し臭う ストレス
水気がなく量が極端に少ない 体内の水分量が足りてない

おりものの色やにおいに異常があり、外陰部が赤く腫れたり、痛みを伴う状態のときは早めに婦人科を受診しましょう。

【カンジダ膣外陰炎】

カンジダ膣炎は真菌というカビの一種が膣の中に異常に増殖しておこる病気です。女性の約 80 %がかかると言われている頻度の高い病気です。カンジダは健康な女性でも膣内に少数存在していますが、通常は症状もなく無害です。 人によっては、何度も繰り返し再発することもあります。

主な原因

  • 疲れ・風邪・ストレスなど免疫が落ちた時
  • 抗生物質などの使用後(元々の膣内細菌も殺してしまうための菌交代現象)
  • 妊娠時など(膣内酸性度の低下)
  • ホルモンバランスの乱れ
  • 食生活の乱れ( ビタミンB不足など ) などがあります。
  • 高温多湿の環境下(例えば、おりものシートの使用、化学繊維の下着、厚めのジーンズやストッキングの着用など)

主な症状

  • 膣・外陰部のかゆみ
  • 白いヨーグルト状のおりものの増加(酒粕状・チーズ状など)
  • 性交時痛
  • 外陰部・膣の灼熱感・痛み・軽度の腫れ・発赤などがあります。

子宮の病気

【子宮筋腫 (しきゅうきんしゅ)】

子宮筋腫とは、女性ホルモンの影響を受け、主に子宮の筋肉組織の中、子宮の内側、子宮の外側にできる良性疾患であり女性の25%の割合で発生する疾患です。そのうち悪性化するのは0.5%以下と極めて稀ではありますが、30代〜40代に好発すると言われています。
子宮筋腫は良性の腫瘍であり命に関わるような悪性のものではありません。
筋腫の大きさやできる場所によっては生理痛や過多月経・おりものの増加・不妊症の原因になることがあります。
筋腫のある方すべてに治療が必要というわけではありません。

治療には主に、低用量ピルを処方しています。

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【子宮内膜症 (しきゅうないまくしょう)】

子宮の内側は子宮内膜という組織に覆われています。子宮内膜の厚さは女性ホルモンの影響を受けて周期的に変化し、1ヶ月に1回厚くなったものがはがれ落ちる現象が生理です。
本来、子宮の内側にあるべき子宮内膜が、子宮の外(腹膜・卵巣・卵管・腸など)に存在し、生理のように出血を繰り返すことで子宮とその周辺の癒着を引き起こし、生理痛や過多月経・不正出血・性交時痛など様々な症状を現すのが子宮内膜症です。 子宮内膜症のおこる原因については現在までのところ明らかになっていませんが、女性ホルモンが影響を及ぼしていると考えられています。

治療には主に、低用量ピルを処方しています。


OC(低用量ピル)について 詳しくはこちら


また、2008年4月より子宮内膜症の治療薬として新たに認可された「ルナベル」という(保険適応)のお薬も取り扱っています。 このお薬は女性ホルモンの配合薬で、体内分泌をなだらかにし卵巣や子宮を休ませる働きをします。生理が軽くなり病巣の活動も低下しますので子宮内膜症に伴うつらい症状が和らぎます。 ※ただし、子宮内膜症の原因そのものを治すお薬ではありません。

ルナベル