大豆イソフラボンの効果|更年期障害の治療法とサプリメントについて
閉経前後の40~50代の女性の場合、イライラしてしまったり、身体も重くなってしまったり、身体的にも精神的にも変化が出やすい時期。
もしかするとそれは更年期症状かもしれません。
そんな更年期障害は、大豆に含まれる大豆イソフラボンを摂ることで改善する可能性があるとされています。
ただ近年大豆イソフラボンが入ったサプリメントも販売されるようになり、その効用などが疑問視されることもあります。
今日は、そんな大豆イソフラボンと更年期障害、そしてサプリメントの関係についてお伝えしていきたいと思います。
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更年期障害と大豆イソフラボンの関係について
冒頭でもお伝えしたように、40~50代の閉経前の女性は心身ともに不安定になりがち。
簡単に言うとこれは、エストロゲンといういわゆる女性ホルモンが少なくなることでこのような更年期症状が出てきてしまいます。
そこでその女性ホルモンの代わりのような役割をするのが、大豆イソフラボン。
大豆イソフラボンは、乳癌との関係もあり、これについては以前乳癌の発症リスクを減少させる? 大豆、イソフラボンの摂取が重要な理由でお伝えしました。
閉経前後の女性は、エストロゲンが少なくなりますが、大豆イソフラボンを多く摂っておくことで更年期症状を改善できます。
患者さんもこのようなことを知っていましたが、先日患者さんからこのような質問を受けました。
①「更年期障害の治療法としてHRT(ホルモン補充療法)に抵抗があるので、イソフラボンサプリメントを飲んでもいいですか?」
②「更年期障害の治療法としてHRTをしていますが、さらに効果を上げるためにイソフラボンサプリメントを飲んでいますが大丈夫ですか?」
大豆イソフラボンのサプリメントの効果
この患者さんは、非常に知識のある方で専門的な質問をされていました。
みなさんももし更年期障害は大豆イソフラボンのサプリメントを摂ると効果があると言われると、少しこのことを思い出していただきたいと思います。
それがこちらです。
北米閉経学会(NAMS)2015のposition statement では更年期障害の治療法に関して、
「大豆イソフラボンなどのサプリメントは、現段階で十分なエビデンスがないため推奨しない」とされています。
ということは、まだ大豆イソフラボンのサプリメントの効果は十分にわかっていないということになります。
大豆イソフラボンの代謝物であるエクオール含有サプリメントは、日本人においてほてったり、発汗、いわゆるホットフラッシュや肩こりなどに対する有効性が報告されています。
これは薬品ではなく食品のカテゴリーのため安全性が高いと思われます。
また、エクオールサプリメントは通信販売や薬局で比較的手軽に入手できるためHRTに抵抗のある方、もしくはその導入の前段階とし有用性が期待されています。
まとめ
今回お伝えした内容をまとめると以下のようなことになります。
・閉経前後に起こる更年期症状はエストロゲン(女性ホルモン)が少なくなることで起こる
・大豆イソフラボンは、エストロゲンの代わりになるような役割を持っている
・大豆イソフラボンの効果は、食品では認められているがサプリメントではまだわかっていないことがある
・更年期症状で悩んでいる方は、サプリメントよりも食品から大豆イソフラボンを摂ることが勧められる
このような内容をお送りしていきました。
日本人であれば、お味噌汁や豆腐、豆乳なども摂りやすいと思います。
こういったものを日頃から摂ることで、乳癌のリスクを下げたり、更年期症状を改善できる可能性がありますので、ぜひ毎日の食卓に大豆食品を多く出してみてはいかがでしょうか?
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
こちらのブログでは、女性の身体の悩みを解決する考え方をまとめていますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
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執筆 : 辻 ゆかり