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女性器のトラブル

7つの症状と考えられる原因と病気について

 

女性の性器は造りが大変複雑で、とてもデリケートなものです。それに性交や毎月の生理、排尿、排便と刺激を受けやすい場所でもあります。女性性器(外陰部)に起こるトラブルは、放置すると重大な病気につながることがある反面、清潔を保てば、十分に予防できる病気や症状もあります。まずは、女性性器についての正しい知識を持ち、トラブルが発生しているのかどうか、自分で判断できるようになることが大切です。

女性性器(外陰部)のかゆみ・痛み

合成石けんによる過剰な洗浄もトラブルの元に

考えられる原因と病気

外陰部がかゆいときに考えられるのは、不潔にしていた場合や、逆に、洗いすぎなどによる生活習慣が原因である場合と、細菌性膣炎や性感染症といった病気が原因の場合があります。

  • 汗や排便後の処理をおろそかにしたことによるかぶれ
  • 合成石鹸などによる外陰部の洗いすぎ
  • 細菌性膣炎(おりものにも異常があることが多い)
  • カンジダ膣炎(ヨーグルト状のおりものが増加)
  • 淋菌感染症(淋菌という病原菌への感染が原因)
  • トリコモナス膣炎(トリコモナスという虫が原因)
  • 性器ヘルペス(外陰部に小さい水疱や潰瘍ができる)
  • 毛ジラミ(毛ジラミという寄生虫が原因)

女性性器(外陰部)のただれ・腫れ

考えられる原因と病気

細菌が原因で炎症を起こしている可能性があり、かきすぎて腫れてしまったり、かゆみや痛みを伴う症状もあり、外陰部が赤くただれて、ヒリヒリした痛みやかゆみがおこります。

  • バルトリン腺嚢腫、バルトリン腺炎、バルトリン腺膿瘍
  • カンジダ膣炎(おりものにも異常があることが多い)
  • トリコモナス膣炎(トリコモナスという虫が原因)
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バルトリン腺嚢腫、バルトリン腺炎、バルトリン腺膿瘍とは?

バルトリン腺は、性交時に潤滑油の働きをする粘膜を分泌する器官です。その分泌液を排泄する開口部が膣の入口の左右にあります。この開口部に細菌が感染、化膿して赤く腫れた状態を「バルトリン腺炎」といいます。バルトリン腺炎が起こると開口部が詰まり、分泌液がスムーズに排泄できなくなります。その結果、腺内に粘液が溜まった嚢胞(のうほう)がつくられることがあり、これをルトリン腺嚢腫」といいます。バルトリン腺嚢腫は、放置すると徐々に大きくなって、小指の先くらいから鶏卵大のしこりになります。嚢胞内で細菌が繁殖すると、内部の液は膿となり、皮膚も真っ赤に腫れ上がります。この状態を「バルトリン腺膿瘍」といいます。

原因は?

原因菌の多くは大腸菌、連鎖球菌やブドウ球菌などの一般化膿菌ですが、性感染症の淋菌によってもおこります。真菌(カンジダ)やトリコモナスでは起こりません。

症状

膣の入口の一部が赤く球状に腫れて熱感や痛みを伴います。痛みは圧迫されると強くなり、腫れが大きくなると歩いたり、座ったりするのが困難になることもあります。また、粘液が滞っているだけのバルトリン腺嚢胞では、しこりに触れても痛みはほとんどありませんが、細菌感染してバルトリン腺膿瘍になると、しこりは急速に増大して、発熱や激しい痛みを伴います。

治療

早期で症状も軽いバルトリン腺炎は、原因菌に対する抗生物質と消炎剤の服用で治ります。膿が溜まっている場合には注射器で吸い出すか、切開してしぼり出すなどの処置をしてから抗生物質で細菌を死滅させます。また、手術療法には摘出術と造袋術(右図参照)があります。
この病気は一度治療しても再発を繰り返すことが多く、早期にきちんと処置しておくことが大切です。

尿や便の中の細菌から感染することも多いので、排尿・排便の後は前から後ろに向かって拭くようにしましょう。また、性交の前には手や外陰部をきれいに洗い、膣内が十分にうるおってからペニスを挿入することも、感染を防ぐポイントの一つです。

女性性器(外陰部)のできもの・しこり

考えられる原因と病気

外陰部は、粘膜、分泌腺などが多く、性行為や排泄などにより粘膜の接触が多いため、ウイルスや細菌が性行為などで感染しやすく、できものやしこりができやすい場所といえます。良性のものも多いですが、黒や茶色っぽいものや急に大きくなる場合は注意が必要ですので、放置しないように気をつけましょう。

  • バルトリン腺嚢腫、バルトリン腺炎、バルトリン腺膿瘍
  • 尖圭コンジローマ(ヒトパピローマウイルスによる感染症でイボが発生する)
  • アテローマ(粉瘤腫)
  • 性器ヘルペス(外陰部に小さい水疱や潰瘍ができる)
  • その他さまざまな良性腫瘍
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女性性器(外陰部)の形が気になる

女性性器の形は千差万別です

女性器の形、また、外陰部の形に関しては、これが正常というものはありません。美しいと思う感覚は人それぞれ違いますので、ご本人がどのような希望があるかによって、ご相談を受け付けています。病気とは関係無い場合がほとんどですが、どうしても気になる場合は、当クリニックの婦人科美容・形成までご相談ください。

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上記のような小陰唇の大小・左右の形状の違い・黒ずみなどは決して病気ではありません。必ず治療が必要なものではありませんが、女性性器の形について悩みがある場合は、お気軽に当クリニックまでご相談ください。

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