性器ヘルペス
どんな病気?
ヘルペスウイルスが原因です
性器ヘルペスは、性器に単純ヘルペスウイルス1型または2型が感染する病気です。疲労、ストレスなどで免疫力が低下すると、再発するという特徴があります。
1型と2型の違いは?
1型
幼児期に感染し、口唇や目、顔面など、主に上半身に症状が出ます。
2型
主に、性器を中心とした下半身に症状が出ます。しかし、オーラルセックスにより、1型の症状が下半身に出ることがあります。
症状が出ていなくても感染することがあります
症状が出ていない場合でも、だ液やおりもの、子宮や外陰部の粘膜にウイルスが存在することがあり、パートナーが皮膚炎やアトピー体質の場合は、感染しやすくなります。反対に、パートナーもヘルペスウイルスの抗体を持っていれば、発症する頻度は低くなります。
症状について
初めて感染した場合
- 性器や口に単純ヘルペスウイルスがいるパートナーとの性的接触で感染します。
- 2〜10日間の潜伏期間をおいて、突然発症します。感染は外陰部だけでなく、子宮の入口から膀胱まで及ぶこともあります。
- 症状が出て3〜5日目に水疱が破れて融合し、激しい痛みを伴う浅い潰瘍になります。足の付け根のリンパ節まで腫れることもあり、1週間前後に最も重症化します。
- 初感染後抗体ができ、通常3週間で血液に出てきます。
再発の場合
症状は軽く、多くの場合、1週間以内に改善します。
治療法
初めて感染した場合
2〜3週間で自然に治癒します。また、ヘルペスウイルスを抑える薬を1回1錠、1日2回、症状に応じて5〜10日間服用すると、1〜2週間で治癒します。さらに重症な場合には、点滴を症状に応じて5〜10日間併用します。
ただし、これらの薬はウイルスの量を減らすだけで、潜伏しているウイルスを完全に消失させることはできません。
再発の場合
ほとんどは自然に治癒します。2ヶ月ごとに再発を繰り返すようであれば、再発抑制療法を行います。
再発の場合は、疲労、ストレス、過度の飲酒を避けるようにしましょう。また、再発の兆候があれば、早めに受診しましょう。
症状が治まれば性行為は可能ですが、症状がなくても少量のウイルスが排出されていることもあるため、コンドームを使用するようにしましょう。ただし、肛門、臀部、太腿にも再発するため、100%感染を防ぐことはできません。