気になる痛み
7つの痛みの原因と考えられる症状と病気について
女性を悩ませるさまざまな痛み…。心配のない痛みもあれば、病気のサインの場合もあります。どちらかを見極めるのは自分では難しいですが、特に骨盤より下に痛みがある場合、女性は真っ先に婦人科の原因を考えるようにしましょう。下記に女性の痛みについて、部位別に考えられる原因などをまとめました。気になる方は、まずは当クリニックを受診し、婦人科の病気の有無を確認することをお勧めします。
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下腹部痛
考えられる痛みの原因
女性は、毎月の生理で下腹部の痛みに慣れている方も多く、少しの痛みでは放置してしまうケースもあるかもしれません。生理前、生理中に起こる痛みや便秘による痛みなどは、ほとんどの場合は休養することで症状が改善しますが、明らかに生理とは関係ない時期の痛み、激しい痛みの場合は、以下のような病気が関係していることもあるので、注意が必要です。
- 子宮内膜炎(腰痛・不正出血・生理血量の増加などの症状を伴うことが多い)
- 子宮筋腫(生理量や痛みが生理のたびに重症化していく場合は注意が必要)
- 子宮内膜症(生理の回数を重ねるごとにひどくなる、激しい痛みの場合は注意が必要)
- 卵巣嚢腫肥大(下腹部が膨らむ、突然の激痛、生理時以外に痛む場合は注意が必要)
排尿時痛
性交時痛
考えられる痛みの原因
性交をはじめようとするときや性交中の痛みを指します。入口付近の痛みか深部の痛みかによって原因は異なります。
- 誘発性膣前庭炎(膣開口部周囲の痛みに対する感受性が高くなり、少しの刺激で痛みを感じる)
- 外陰部、膣、バルトリン腺などの炎症や感染
- 萎縮性膣炎(膣の乾燥、前戯不足による潤滑不十分、加齢で膣の内膜が薄くなるための乾燥など)
- 性感染症(性器クラミジア感染症、膣トリコモナス症、性器カンジダ症など)
- 子宮内膜症
- 子宮頸部、子宮、卵管の感染症により骨盤内に腫瘍ができている場合
外陰部痛
考えられる痛みの原因
外陰部が痛いと一度は感じた女性は多いはずです。ただ、診察を受けるかどうか、迷う方は多いでしょう。外陰部に痛みを感じるおもな病気には以下のようなものがあります。もし症状を感じられたら、早めの受診をおすすめします。
- 細菌性膣症(抵抗力の低下、性器の洗いすぎなどが原因)
- 性器ヘルペス(性器に痛みを伴う水ぶくれができます)
- バルトリン腺炎、バルトリン腺膿腫
- 性感染症(性器クラミジア感染症、膣トリコモナス症、性器カンジダ症、淋菌など)
腰痛
考えられる痛みの原因
女性の腰痛の多くは、筋肉の衰えや背骨・椎間板の変形によるものと、婦人科系の病気に大別されます。中には、子宮や卵巣の病気などが潜んでいる可能性がありますので、単なる腰痛と考えず、原因を知った上で適切な治療や予防を行ってください。
- 生理前トラブル(生理時の腰痛で、下腹部痛を伴うことが多くあります)
- 子宮筋腫(筋腫が大きくなると症状が重くなります)
- 卵巣のう腫(大きくなると腰を少し動かしただけで痛むこともあります)
- 子宮内膜症(悪化すると生理時以外にも痛むようになります)
- 子宮がん、卵巣がん(ある程度進行すると、強い腰痛を伴うことがあります)
頭痛
考えられる痛みの原因
頭痛の中には、女性特有の生理周期に関連して発生するものがあります。生理前後に頭痛があっても、生理に関係があると思っていない女性が多いですが、頭痛が繰り返し起きているようなら、生理周期に関連した頭痛であることが考えられます。
- 生理前トラブル(エストロゲンの分泌量に影響を受ける、繰り返し起きる頭痛)
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排便時痛
日常の疲れやストレスは、さまざまな細菌感染を引き起こしやすくなります。忙しくても、睡眠時間の確保と1日3食、栄養のあるものを食べることで免疫力を高め、痛みの原因を未然に防ぎましょう。
女性を悩ませるさまざまな痛みの中でも、子宮や卵巣の病気が原因の痛み、また、性感染症が引き起こす痛みは、特に注意が必要です。女性の場合、特に腰から下に痛みがある場合は、内科や他科を受診する前に、まずは婦人科を受診するようにしてください。